元禄十年、当時の『加賀の井』の当主は、酒は水しだいと考え、新井戸を掘った。 従来の井水よりも「酒母のゆるみよく、味のり上々吉、寒造りの使用可然」という結論を得た。田舎酒と軽視された越後の片すみで、往時の主人は酒質の改良を心掛けた。『加賀の井』はその頃より、水を大切に考えている。水は昔も今も変わらない。酒造りの心意気も変わらない。酒は生きもの。酒を愛し、手をかける程、良酒が生まれる。朝は暗いうちから世話をし、寝ずに酒の顔色を見る夜もある。杜氏、蔵人のこの情熱が『加賀の井』を育む。